ペットボトルよりも口が広い集気瓶(底なし)を火のついているろうそくにかぶせると・・・

6年生は理科の学習でペットボトルのフタを取って、火のついているろうそくに静かにかぶせると、火はやがて消えました。
前回の授業では、「物が燃えるときに空気を消費する説(消費してなくなる説と消費して燃えない空気になる説)」と、「物が燃えるときに空気は関係ない説」があったので、集気瓶の中にろうそくを入れて、火が消えた後に空気があるかどうか実験して確かめました。
実験結果は、空気は見た目にはほとんど変化していない(減っていない)となりました。
子供たちの仮説にあった
「ペットボトルの口が狭いからペットボトルの外にある新しい空気が入りにくくなっているのではないだろうか。」
「ペットボトルの中でろうそくが燃えることによって使われた空気は上へと上がっていき、ペットボトルの口から入ってくる空気を入れさせないようにしているのではないだろうか。」
「燃えるのに空気は関係ないから、空気の出入りも関係ない。」
から、まずペットボトルの口(直径約2cm)をより広い集気瓶の口(直径約5cm)に変えるとどうなるか考えていくことにしました。

子供たちの予想は以下の通りです。
DSCN9194ほとんどの子供たちが「火はやがて消える」と考えていました。
そこには、「物が燃えるのに、空気は関係ない」というものと、「口が大きくなっても、上向きに使われた空気が動いて結局、新しい空気が入ってこれない」という仮説がありました。
また、「火は小さくなるけど、火はついている」という予想を立てた子は「口が広くなった分、外の空気が入りやすくなると思う。それでも、使われた空気が上向きに動くので、バリヤーのようになると思う。だから火は小さくなるけど、消えはしないだろう」と考えていました。
「火は同じ大きさのままついている」という予想を立てた子は「口が広くなった分、外の空気が入りやすくなるから、火は同じ大きさのままついているだろう」と考えていました。

実験がスタートしました。
だいぶん待ちましたが、火は消えるどころか小さくもなりません。
子供たちは驚いていました。
結果は「火は、同じ大きさのままついている」となりました。
DSCN9173 DSCN9180続いて、子供たちに、線香の煙で空気の動きがあるかどうか見てもらいました。
ろうそくの火がつくのに空気は関係ないと考えていた子供たちは線香の煙の動きに大きな変化はないだろうと考えています。
ろうそくの火の大きさが変わらない事実と出会ったことに驚いた子は、空気の出入りがどのようになっているのか、興味津々です。
線香の煙をビンの口に近づけると、煙がスーッとろうそくへと吸い込まれていく現象に子供たちは驚いていました。
また、「あっ!同時に出て行く煙もある!」と、入っていく煙と出ていく煙の存在に気が付いていきました。

ろうそくの火が燃え続けるには、空気の動きが何らかの関係があることを子供たちは理解していったようです。